キングオブコント2020優勝の真相!ジャルジャル悲願達成と全得点記録
2020年9月26日、厳戒態勢のTBS特設スタジオで開催された『キングオブコント2020』。結成17年目、大会第1回(2008年)から挑戦し続け、実に13度目の挑戦となったジャルジャルが、ついに第13代王者の栄冠を手にしました。
生放送の壇上で相方・福徳秀介さんが流した涙と、後藤淳平さんの晴れやかな笑顔は、お笑い史に残る名場面として語り継がれています。2026年現在もなお、YouTubeや単独ライブの最前線で圧倒的な創作数を誇る彼らは、なぜあの夜、激戦を制することができたのか。全出場者の得点結果や審査員の講評、ネット上の反響を交えながら、歓喜の裏にあった構造的進化を検証します。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:ジャルジャルが決勝進出4度目・13年目の挑戦でファースト477点、ファイナル464点、合計941点を叩き出し悲願の初優勝を飾った。
- 要点2:1本目の「野分け」、2本目の「空き巣とタンバリン」でシュールと大衆性を完璧に融合させ、松本人志審査員から95点の高評価を獲得した。
- 要点3:ニューヨーク、空気階段とのハイレベルな最終決戦を制した背景には、毎日コント投稿で磨かれたネタの構造改革と精神的成熟があった。
13度目の挑戦で掴んだ栄冠|ジャルジャル悲願優勝の決定的な理由
ジャルジャルが2020年大会で優勝を手にした最大の理由は、「狂気と共感の黄金比」の獲得にありました。デビュー当初から彼らのコントは、設定の突飛さや執拗な反復(ループ構造)で熱狂的なファンを生む一方、賞レースの大衆審査や持ち時間制限のなかでは「シュールすぎる」「理屈っぽくて笑いづらい」と評価が割れる宿命を抱えていました。
その壁を突き破ったのが、ファーストステージで披露したジャルジャル優勝ネタの1本目「野分け(のわけ)」です。風の名前を巡る奇妙なイントネーションのズレを扱ったこのコントは、彼らの真骨頂である言語感覚の異常さを描きながらも、ツッコミ側の戸惑いが一般の視聴者目線と見事に同期していました。狂気の世界に観客を置き去りにせず、誰もが直感的に笑える「入り口」を巧妙に設計した点が進化したポイントです。
ファイナルステージで披露した「空き巣に入った男とタンバリン」も同様でした。緊迫したサスペンスシチュエーションに、タンバリンのリズムというナンセンスな小道具を投入。理不尽な状況に巻き込まれる人間の悲哀をテンポよく展開し、会場の熱量を最高潮へ導きました。
もう一つの勝因は、2018年から開始された公式YouTubeチャンネルでの「毎日コント配信」です。総数数千本にのぼるネタの試行錯誤により、間(ま)の取り方や観客の感情曲線をミクロ単位で把握する胆力が備わっていました。自著や当時の優勝後会見で後藤淳平さんが語った「ただただコントが好きでやり続けてきただけ」という言葉の通り、過剰な気負いを捨てて日常の延長線上で舞台に立てたメンタルの脱力こそが、13年目のブレイクスルーを呼び寄せたのです。
【全順位・得点一覧】キングオブコント2020決勝進出者の完全記録データ
2020年大会は、エントリー総数2,780組の頂点を争う熾烈な戦いとなりました。予選を勝ち上がったキングオブコント2020決勝進出者10組の順位および得点詳細は以下の通りです。
| 最終順位 | コンビ・グループ名 | 1本目得点 | 2本目得点 | 合計得点・寸評 |
|---|---|---|---|---|
| 優勝 | ジャルジャル | 477点(1位) | 464点(1位) | 941点|圧巻の完成度で1本目・2本目ともに単独トップ。 |
| 2位 | ニューヨーク | 464点(2位) | 460点(3位) | 924点|「結婚式余興」の毒と偏見が炸裂しブレイクの契機に。 |
| 3位 | 空気階段 | 458点(3位) | 463点(2位) | 921点|「霊媒師」「定時制高校」で独自の世界観を提示。翌年優勝へ。 |
| 4位 | ザ・ギース | 457点 | - | 457点|ハープ演奏を取り入れた異色ネタで会場を魅了。 |
| 5位タイ | ジャングルポケット | 454点 | - | 454点|手堅い演技力と怒号の掛け合いで安定した笑いを獲得。 |
| 5位タイ | ニッポンの社長 | 454点 | - | 454点|ケンタウロスを題材にしたシュールコントで強烈な爪痕。 |
| 7位 | ロングコートダディ | 446点 | - | 446点|ダンボールを使った「段ボール肉まん」で脱力系の妙味。 |
| 8位タイ | GAG | 445点 | - | 445点|4年連続ファイナリスト。独特の三角関係ドラマを展開。 |
| 8位タイ | 滝音 | 445点 | - | 445点|トップバッターを務め、「ベイビーワード」の切れ味を発揮。 |
| 10位 | うるとらブギーズ | 440点 | - | 440点|前年準優勝の実力者。陶芸家ネタで挑むも点数が伸び悩む。 |
大会全体の得点分布を見ると、4位から6位までがわずか3点差の中に密集する大激戦でした。その中でジャルジャルは、ファーストステージで2位のニューヨークに13点差をつける独走状態を構築し、審査員全員から90点台後半のスコアを揃える圧倒的な地力を見せつけました。
松本人志審査員の評価と得点傾向|審査員評判が物語る2020年大会の質
大会の趨勢を左右した審査員陣は、松本人志さん、さまぁ〜ず(大竹一樹さん、三村マサカズさん)、バナナマン(設楽統さん、日村勇紀さん)の5名。歴戦のコント職人たちが下した判定は、極めて緻密でした。
特筆すべきは、松本人志審査員得点の動向です。松本さんはジャルジャルの1本目「野分け」に93点、2本目「空き巣とタンバリン」には大会最高点となる95点を投じました。松本さんは講評において、ジャルジャル特有の執拗な繰り返しが、単なる思いつきではなく計算し尽くされた構成美に達している点を称賛。かつて「賞レース向きではない」と評されたスタイルが、審査員の美意識を屈服させた瞬間でした。
一方、準優勝となったニューヨークキングオブコント2020の躍進も見逃せません。前年のM-1グランプリ2019で最下位に沈み、松本さんとの絡みで悔しさを味わった彼らが、披露した「結婚式余興」のネタで464点を獲得。皮肉と悪意を極上のエンタメに昇華させた構成力に対し、設楽統さんや三村マサカズさんも「ニューヨークらしい毒が最高の形で爆発していた」と高評価を与えました。
さらに3位となった空気階段キングオブコント2020は、1本目の「霊媒師」でオカルトと愛嬌を同居させ、2本目の「定時制高校」では463点を獲得。ジャルジャルの牙城には届かなかったものの、翌年2021年の歴代最高得点(486点)での優勝へと直結する布石を確実に打っていました。
【実態検証】ネットの反応と現場の熱気|SNS・視聴者が下したリアルな審判
放送当時のTwitter(現X)や5ちゃんねる、Yahoo!リアルタイム検索は、ジャルジャルの優勝に沸き立ちました。過去の大会では「ジャルジャルのネタは人を選ぶ」「テレビサイズではない」といった辛口なコメントが散見されたのに対し、2020年大会のキングオブコント2020ネットの反応は称賛と感動の声が圧倒的多数を占めました。
特に反響を呼んだのが、相方の福徳さんが見せた涙です。高校のラグビー部で出会い、お笑いの世界に飛び込んでから苦楽を共にしてきた2人。M-1グランプリのラストイヤーでも届かず、キングオブコントでも惜敗を重ねてきた背景を知るファンからは、「努力が報われた瞬間を見て涙が止まらなかった」「13年間スタイルを曲げずに勝ち切ったのが本当に格好いい」という熱い共感が寄せられました。
また、コロナ禍に伴う無観客配信や劇場の休館が相次いでいた2020年秋という時代背景も影響していました。エンタメの灯が脅かされていた時期に、純粋なコントのパワーで視聴者を笑わせ切った彼らの姿は、お笑いファンのみならず一般視聴者にも強いカタルシスをもたらしました。
一般に知られていない盲点と誤解|「知名度勝ち」批判を覆す職人芸の進化
一部のネットコミュニティでは「すでに知名度があったジャルジャルに審査員が花を持たせたのではないか」という穿った見方が囁かれることもあります。しかし、得点推移とネタの構造を詳細に分析すれば、それが完全な誤解であることは明白です。
過去のジャルジャルの弱点は、「コント内のルールを観客が理解するまでに時間がかかる点」にありました。制限時間4分という賞レースの舞台において、序盤のルール説明に時間を割きすぎると、後半の爆発力が削がれてしまいます。しかし2020年の「野分け」では、冒頭30秒で観客に「何がおかしいのか」を即座に提示。序盤からトップスピードで笑いを生み出し続ける構造へとブラッシュアップされていました。
これは知名度に依存した勝利ではなく、長年の敗北から導き出された「競技コントへの最適化」の賜物です。自分たちの信じる笑いのコアを1ミリも妥協することなく、外側のインターフェースだけを一般の観客に分かりやすくチューニングし直した技術的勝利でした。
【プロの結論】表現者の執着とバウンダリー論|ジャルジャルが示した自立のモデル
ジャルジャルの優勝劇は、表現者が抱える「承認欲求との距離感」という心理学的観点からも極めて示唆に富んでいます。多くの芸人が賞レースの称号や審査員の顔色に囚われ、本来の作家性を見失うなかで、彼らは「自分たちが面白いと思うコントを毎日量産する」という行為そのものに精神的バウンダリー(境界線)を引いていました。
賞レースという外部の評価軸に依存しすぎず、自らの制作ルーティンを淡々と守り抜いた結果、勝利の女神が後からついてきたといえます。他者の視線に過剰適応することなく、自分たちの世界観を信じ抜く自立の姿勢は、創作やビジネスに携わるすべての読者にとって普遍的な教訓となります。
💡 【コント鑑賞の判断基準】ジャルジャルが刺さる人・慎重になるべき人
- 深く刺さる人:ナンセンス文学や不条理劇が好きな人、日常の些細な違和感や言葉遊びを面白がれる人、長尺の単独ライブで世界観にどっぷり浸かりたい人。
- 好みが分かれやすい人:分かりやすい勧善懲悪や明確なオチ(結末)を求める人、テンポの速い漫才的な掛け合いを重視する人。
歴代王者の系譜とジャルジャルの現在活動状況
歴代の大会を振り返ると、ジャルジャルの優勝は『キングオブコント』の歴史における大きな転換点でもありました。キングオブコント歴代優勝者一覧の系譜を俯瞰すると、その意義が鮮明になります。
- 2008年:バッファロー吾郎(第1回王者)
- 2009年:東京03
- 2010年:キングオブコメディ
- 2011年:ロバート
- 2012年:バイきんぐ
- 2013年:かもめんたる
- 2014年:シソンヌ
- 2015年:コロコロチキチキペッパーズ
- 2016年:ライス
- 2017年:かまいたち
- 2018年:ハナコ
- 2019年:どぶろっく
- 2020年:ジャルジャル(第13代)
- 2021年:空気階段
- 2022年:ビスケットブラザーズ
- 2023年:サルゴリラ
- 2024年:ラブレターズ
職人肌の東京03やシソンヌ、大衆性を極めたロバートやかまいたちなど、多様な王者が誕生するなかで、ジャルジャルは「YouTube世代のコント職人」としての地位を確立しました。
気になるジャルジャル現在活動状況ですが、彼らは優勝後も歩みを止めることなく、さらに活動規模を拡大しています。YouTubeチャンネル「ジャルジャルアイランド」や「JARUJARU TOWER」は登録者数150万人を大きく突破。毎日ネタ投稿を愚直に継続する傍ら、全国ツアーのチケットは即日完売が定常化しています。演劇的手法を取り入れた長編コント公演『あっぱれ、恋めがけ』の成功や、海外公演への進出など、既存のお笑い芸人の枠組みを超越した「コント表現集団」として、独自の地位を不動のものにしています。
【キングオブコント 2020 優勝】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:ジャルジャルが2020年に披露した2本のネタのタイトルと内容は?
A1:ファーストステージで披露したのは「野分け(のわけ)」です。「野分け」という言葉のアクセントに異常なこだわりを持つ男と、それに困惑する男の掛け合いを描きました。ファイナルステージで披露したのは「空き巣に入った男とタンバリン」で、空き巣に入った部屋で住人からタンバリンのリズム指導を受ける不条理コントです。
Q2:ジャルジャルと2位のニューヨーク、3位の空気階段の最終点差はどれくらいでしたか?
A2:合計得点はジャルジャルが941点、ニューヨークが924点、空気階段が921点でした。ジャルジャルは2位のニューヨークに17点差、3位の空気階段に20点差をつけ、完全勝利を収めました。
Q3:なぜジャルジャルは優勝まで13年もかかったのですか?
A3:彼らのネタは元来、緻密な繰り返しや不条理な設定を特徴としており、短い持ち時間で審査される賞レースでは「シュールすぎて評価が割れやすい」傾向がありました。YouTubeでの毎日のネタ投稿を通じて、客観的な見やすさやテンポの最適化を進めた結果、13年目にして独自の狂気と大衆性の両立に成功しました。
まとめ:色褪せない2020年の熱狂とジャルジャルが示したコントの未来
2020年のキングオブコントは、愚直にコントと向き合い続けた二人の天才が、13年の歳月をかけて自らの正しさを証明した記念碑的な大会でした。準優勝のニューヨーク、3位の空気階段もその後大ブレイクを果たし、現在のバラエティ界を牽引する主役となっています。
時代の流行に流されず、自分たちの愛する表現を研ぎ澄まし続けること。ジャルジャルが2020年に残した足跡は、今もなお多くの後輩芸人やクリエイターに勇気を与え続けています。 (出典: キングオブコント 2020 優勝(Yahoo!ニュース))